山梨県の花火大会では、湖越しの花火、歴史ある伝統的な花火、温泉地ならではの花火など他県では体験できない魅力があります。しかし、人気の花火大会の会場では、混雑は避けられません。そこで今回は、山梨の代表的な3つの花火大会の穴場スポットをご紹介します。落ち着いて楽しめるおすすめの花火大会も紹介しますので、ぜひ参考にして下さい。
山梨では毎年夏になると、県内各地で花火大会が開催されます。2025年の主要な花火大会をまとめました。
【主要花火大会】
7月5日 : 富士山・河口湖山開きまつり花火大会(河口湖)
7月20日~8月17日 : 石和温泉鵜飼花火(笛吹市)※
7月26日 : 笛吹川県下納涼花火大会(笛吹市)
8月1日 : 山中湖報湖祭(山中湖)
8月2日 : 西湖竜宮祭花火大会(西湖)
8月5日 : 河口湖湖上祭(河口湖)
8月7日 : 神明の花火大会(市川三郷町)
8月8日 : 忍野八海祭り(忍野村)
8月23日 : 水源の郷道志 清流の花火大会(道志村)
8月24日 : 石和温泉花火大会(笛吹市)
(※石和温泉鵜飼花火は期間中の水・木・土・日開催)
この中でも特に打ち上げ数が多く人の賑わう3つの花火大会について、穴場スポット情報とともに詳しく紹介していきます。
河口湖湖上祭は、山梨を代表する花火大会の一つです。毎年8月5日に開催され、河口湖の湖面に映る花火が絶景で多くの観光客を魅了しています。
河口湖湖上祭の最大の魅力は、河口湖越しに見る花火の美しさです。湖面に映る花火は唯一無二の景色で、晴れた日には富士山をバックに花火を楽しめます。
打ち上げ数は約10,000発と規模も大きく、大型花火やスターマインなどの花火が開けた夜空を彩ります。
メイン会場は非常に混雑しますが、穴場スポットを知っておけば、混雑を避けながら花火を楽しめるでしょう。
メイン会場の賑わいから少し離れて楽しみたい方におすすめなのが、小曲展望広場です。
メイン会場から少し離れた高台にあるため、メイン会場のような人混みはなく駐車場もあるので、車でのアクセスも可能です。高台にあり少し歩く必要があるので、すべりにくい靴を選ぶと良いでしょう。
標高が高い分、夜は肌寒く感じる可能性があるため、薄手の上着などを持参するのがおすすめです。
産屋ヶ崎は河口湖大橋の北側に位置するスポットです。
河口湖を挟んで花火を眺められ、湖面に映る花火の美しさを楽しめます。写真愛好家には人気のスポットですが、比較的落ち着いて花火を鑑賞できます。
打ち上げ場所から近すぎず遠すぎず、湖畔に近いため花火の迫力を十分感じられるでしょう。
神明の花火は、市川三郷町で毎年8月7日に開催される、県内最大規模の花火大会です。約20,000発の花火が打ち上げられ、その規模と美しさから「日本三大花火大会」のひとつに数えられます。
神明の花火は江戸時代から続く伝統的な花火大会です。
花火の街といわれる市川三郷町において、神明の花火大会は地元の花火師たちが技術を競い合う場でもあります。
この花火大会では、連続で打ち上げられる尺玉や、創作花火が見られます。中でもフィナーレの連続打ち上げは圧巻で、空一面が花火に覆われるような幻想的な光景です。
その圧倒的な迫力は「一生に一度は見たい花火」といわれるほどです。メイン会場の笛吹川河川敷は非常に混雑しますが、周辺には花火を楽しめる穴場スポットがいくつかあります。
殿原スポーツ公園は神明の花火を見るための絶好の穴場ポイントです。メイン会場から適度な距離感がある高台なので、花火全体を見渡せます。
トイレや駐車場も完備されているので、家族連れでも安心です。高い位置からの鑑賞になるので、花火全体を写真で撮りたい方にもおすすめです。
神明の花火を少し違った角度から、よりロマンチックに楽しみたい方には「市川公園付近」の高台がおすすめです。公園自体は花火大会の臨時駐車場になり、花火は死角になって見えづらくなります。
しかし公園周辺から大門碑林公園の方へ歩くと、花火が見えるスポットがあります。打ち上げ場所からやや距離がありますが、その分混雑を避けられるでしょう。
カメラマンには人気のスポットとなるため、当日は早めに到着するのがおすすめです。
石和温泉花火大会は、笛吹市で毎年8月24日に開催される花火大会です。温泉街で行われる花火大会として親しまれており、約10,000発の花火が笛吹川の河川敷から打ち上げられます。
石和温泉花火大会の魅力は、他の大規模な花火大会と比べて人が密集しすぎないことです。
花火の質は高く、近距離で迫力ある花火を楽しめます。温泉街で開催されるため、花火鑑賞後に温泉に入ることもできます。花火大会でかいた汗を流しながら、花火の余韻に浸れるのは、温泉地ならではの贅沢です。
打ち上げ場所から近い観覧席の利用もお勧めですが、穴場スポットを利用すればより快適に花火を楽しめるでしょう。
石和温泉花火大会を、街の夜景と花火が織りなす幻想的なコラボレーションで楽しみたい方におすすめなのが大蔵経寺山です。
石和温泉街のすぐ東側に位置する大蔵経寺山は、山道を登る場合は登山装備が必要になりますが、登山道入り口周辺でも花火が見られます。
花火だけでなく夜景も楽しめるため、ロマンチックな雰囲気を演出してくれます。
八代ふるさと公園は、石和温泉から少し離れた場所にある穴場スポットです。
広大な芝生広場や大型遊具、展望台などを備えた人気の公園で家族連れでの花火鑑賞にも選ばれています。
駐車場も無料で利用できるので車のアクセスにも便利です。
大規模な花火大会も魅力的ですが、山梨県内ではほかにも小規模ながらも魅力的な花火大会があります。落ち着いて楽しみたい方におすすめの花火大会を3つ紹介します。
石和温泉鵜飼花火は、期間中の水・木・土・日に開催されるのが特徴です。
日数が多い分混雑しにくく、小さいお子さまと初めて見る花火としてもおすすめです。笛吹川で、徒歩鵜という漁見学とセットで楽しめます。
打ち上げ数は200発程度と小規模ですが、間近で見る花火は十分迫力があります。開催日数が多いため、山梨旅行のタイミングに合わせて参加しやすいのも魅力です。石和温泉に宿泊される際はぜひ参加してみて下さい。
山中湖報湖祭は、富士五湖で8月1日~8月5日の間に、各湖で連日開催される花火大会のトップバッターです。湖面に映る花火が美しく写真愛好家にも人気があります。
約10,000発の花火が打ち上げられ、大玉の花火が連発されるグランドフィナーレは圧巻で見応えがあります。
人気の花火大会ですが、山中湖のどこからでも比較的大きく見えるので混雑を回避して楽しみやすいのが魅力です。
忍野八海祭りは、忍野村で開催される地域文化に根付いた祭りで、祭りの終盤には花火が打ち上げられます。
2025年は村制施行150周年記念として、8,888発の花火が打ち上げられる予定です。
観光地として有名な忍野八海ですが、忍野八海祭りの花火は意外と知られていないため穴場のイベントといえます。
山梨の花火大会を楽しんだ後は、温泉でゆっくりと疲れを癒やすのもおすすめです。
石和温泉花火大会の会場近くには、多数の温泉施設があります。
また、河口湖・山中湖周辺では、「富士眺望の湯ゆらり」がおすすめです。露天風呂では富士山を眺めながら、花火大会の余韻に浸れます。花火と温泉、富士山という山梨の三つの魅力を一度で楽しめる贅沢なプランをぜひ検討してみて下さい。
山梨の花火大会は、遮るものがない広大な空だからこその大迫力を味わえます。今回ご紹介した穴場スポットを利用すれば、混雑を避けながら花火を楽しめるでしょう。
河口湖湖上祭では湖面に映る花火の美しさ、神明の花火では日本最大級の迫力ある花火を、石和温泉花火大会では温泉地ならではの風情を楽しめます。
花火大会の後は、日帰り温泉施設の利用もおすすめ。花火×温泉×富士山という山梨だけの魅力を存分に楽しみ、夏の思い出を作ってください。